2018年05月23日

学校を多忙にした原因は

学校が忙しくなってきたキーワードとして「競争」「精度」が挙げられます。

学校は子供たちに勉強を教える場所ですから、結果に対してコミットする必要があります。
公立学校の教員、特に小学校の教員が、結果責任に疎かったということは否めません。

勉強ができる、できないは本人の問題とぬるく考えていた教員もいるはずです。
子供の成績が上がらなくても、給料に影響はしませんから。

ところが、学校の体質を大きく変える出来事が2007年に起きます。
「全国学力・学習状況調査」の実施です。




その背景の1つに、「PISA2003,2006」の結果があります。
PISAは、OECD加盟国の15歳の学習到達度の調査です。

《2003年 30か国中》
    読解力 12位
    数学的リテラシー 4位

《2005年 30か国中》
    読解力 12位
    数学的リテラシー 6位
    科学的リテラシー 3位

この結果を受け、『義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る』ことを目的に、全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に、全国学力・学習状況調査を実施しました。

建て前では、調査結果は各学校の授業改善に役立てるです。
しかし、実際は、都道府県ごと、市町村ごと、学校ごとの順位付けになっています。
その結果、学校は見えない競争を強いられているのです。

さらに、学校には「平均点をあげるように」「正答率をあげるように」と、結果の精度を高めることが求められます。

これが学校を多忙にしている原因の1つであると言えます。

私が心配しているのは、この学力・学習状況がいつまで続くか、ということです。

《2015年 35か国中》
    読解力 6位
    数学的リテラシー 1位
    科学的リテラシー 1位

学力・学習状況を実施し、10年でここまで学力は向上しました。
しかし、調査を始めるときに、「いつまで実施する」という到達目標を定めていません。
しかも、上記の目標を掲げたら、そうそう止めるわけにはいきません。

「学校の多忙化解消」「教員の働き方改革」を本気で行うなら、学力・学習状況調査を見直すべきだと、私は思います。

  


Posted by nori910 at 17:07Comments(0)

2018年05月14日

スクールロイヤー

スクールロイヤーを取り上げたドラマがNHKで放送されていますね。

http://www.nhk.or.jp/dodra/yakeben/

学校というところは、今までは法律から遠い場所にいました。

しかし、これからは法律的な見方をしていなかなくてはならない時代になりました。

「部活の音がうるさいので、学校が公害施設に認定される」
「教育活動での事故で訴えられる」
「過労死で学校管理者が訴えられる」

といったことが、もう校門の前で来ていることに、教員は気づかなくてはなりません。

そして、学校に関する法律を勉強しておくことも大切です。

現にドラマでも、教員の長時間労働が取り上げられています。そして、それに対して、自分には責任がないと逃げる校長(小堺一機)もいます。この校長のディテールはなかなか現実荷近いものがあります。

ともあれ、働き方改革も法制化されたら、教員はそれについても自分事として知っておきましょう。  


Posted by nori910 at 10:12Comments(0)

2018年04月28日

ベクトル合わせで、効率的な学校運営を!



学校を円滑に、かつ、効率的に進めるためには、目指す方向を共有することが大切です。
いわゆる「ベクトル合わせ」です。

学校という組織は、4月に教職員が大きく変わり
ベクトルが揃わないまま、次の日からは「学級事務」「新学期の準備」「入学式の準備」が始まります。
これらは全て教員の経験則で行われています。

一旦スタートしてしまったら、なかなかベクトルは揃いません。
些細なことですが、
「給食の配り方を揃えましょう。」という提案があっても、「もう当番表をつくったので困ります!」と反対されます。
「家庭学習はノートにやらせましょう。」と提案しても、「私はプリントの宿題を出したいので反対です。」と却下されます。
これは指導方法の1つの例ですが、学校という組織は共通の取組が実行されない組織なのです。

新年度早々に、「目指す方向」を校長が示し、
それに向かって、各学級、各校務分掌では何を取り組むかを具現化していくこと
が必要です。

その際、校長が示すビジョンは、焦点化したものでなくてはなりません。
「学力向上」「体力づくり」「心の教育・道徳教育」「特別支援教育」「生徒指導(不登校・いじめ)」「安全・健康教育」etc...
学校には取り組まなくてはならないことが山積みです。

ここで校長が英断し、「今年はこれを重点にする」ということを決めることが肝心です。
あれもこれも手を付け、結局どれも中途半端でできていない、という学校があまりに多すぎます。
『一点突破 全面展開』
でいくべきです。

新学期早々、少し時間はかかりますが、
「どこに向かって(目指す姿)」「どのように(重点事項)」進んでいくのかを
全職員が理解すること
で、1年間の取組が円滑に進むことは間違いありません。

学年・学級の経営方針は、これに基づけばよいですし、
各校務分掌は、校長の経営方針をどう具現化すればいいかで判断すればよいのです。

私案ですが
このベクトル合わせを4月の1週目(始業式ぐらい)に行います。
それをもとに2~3週目に、学年や分掌で計画案を立案します。
4週目に、全体で計画を確認します。

「計画ができていないと、新学期が始まらない。」とおっしゃる方がいるかもしれません。
確かにそれも一理あります。
しかし、今までの計画はどうやって作っていたでしょう。
おおかた、昨年度のデータの月日だけ変えて提案していたのではないでしょうか。
そう考えると、計画なしでも4月ぐらいは学校は動いていきます。

会議に時間をかけないことが、働き方改革のように思えますが、
「時間をかける会議」と「時間をかけない会議」があります。

一見遠回りに見える「新年度会議」に時間をじっくりかけることが、業務の効率化の近道になると思います。

《まとめ》
 ◯4月の1週目に「ベクトル合わせ」をする。
 ◯そのために、校長はビジョンとゴール(めざす子ども、めざす学校、めざす教員)を明確にする。
 ◯ビジョンに基づいて、4月中に新年度計画をつくる。
  


Posted by nori910 at 21:01Comments(0)

2018年04月24日

学校の働き方改革を考えていく



先日、NHKクローズアップ現代「シリーズ働き方改革 残業80時間超・現場で何が」が放送されました。

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4116/

コメンテーターで藤原和博氏が出ていましたが、コメントを話される時間が十分でなかったのは残念でした。

2020年から実施される新学習指導要領では、「学校改革」と「教員の働き方改革」が両輪になっています。

学校改革は、「道徳の教科化」「3〜4年生の外国語活動、5〜6年生の外国語科」「コミュニティ・スクールの実現、社会に開かれた教育課程の実現」です。これらは新たにビルドされるものです。

何一つスクラップされることないままで、教員の働き方改革を考えていかなくてはならないのです。

これはもはや学校単位で考えられるものではありません。市町村教育委員会、都道府県教育委員会が本腰を入れて取り組まなくては、抜本的な改善は見込めないでしょう。

しかし、それを待っていては、教員が次々と倒れていくばかりです。

やはり、学校で改善できることはやっていくことが大切です。

私はこの春、学校を離れました。今だからしがらみもなく言えること、学校の実際、大胆な改革の発想について、書いていこうと思います。  


Posted by nori910 at 10:51Comments(0)

2018年03月09日

ビルド&ビルドで、センセイは潰れる



企業で新規事業を行うときには、前の取組や成果が上がらなかった取組を廃止します。スクラップ&ビルドしないと、企業は業績が上がりません。

しかし、学校はこのスクラップができないのです。

それは何故か。

ほとんどの学校の取組には大義名分があるからです。
『全ての子供の学力を高める』
『子供たちの体力低下を食い止める』
『不登校児童を減らす』
『いじめをゼロにする』
『教師の指導力を高める』
など、どの取組もハッキリとした目的があります。

だから、一度始めたら止めるわけにはいかないのです。

OECD学習到達度調査(PISA)で、学力が低下した日本の15歳ですが、脱ゆとりで、『科学的応用力』『読解力』『数学的応用力』の3分野は、いずれもV字回復しました。

要するに、日本の子供たちの学力は高まってきたのです。

しかし、全国学力・学習状況調査はなくなりません。全国の教育水準をはかるという名のもと、都道府県の競い合いは続きます。

同じことが、体力テストにも言えます。
 
文科省から降りてくる取組や調査物で、スクラップされたものはほとんどありません。
さらに、教育委員会からの取組や調査物、学校の取組……

とにかく、ビルド、ビルド、ビルド………

これではセンセイは潰れてしまいます。
そして、センセイが一人潰れると、学校が回らなくなります。
  


Posted by nori910 at 19:40Comments(0)

2018年03月03日

ワイガヤ体質からの脱却すべし



教員の業務の改善は、変えられることから変えていくことが大切です。

▽業務の量を減らせるか?
▽業務の質を下げられるか?

いずれもすぐには着手できません。そこで、できるのは

○業務の効率を高める

ことです。子供が下校してから退勤時刻までの時間が限られているのであれば、その時間内にどれだけの業務をこなすかが鍵です。

パソコンが普及する前の職員室は、考える作業より手作業が多かったです。ですから、多少おしゃべりをして情報交流しながらでも仕事ははかどりました。

しかし、今ではほとんどのセンセイがパソコンに向かって仕事をしています。ということは、脳を働かせているので、静かな環境の方が仕事がはかどります。

それなのに、職員室の環境だけは昔と変わらず、学年ごとのシマでわいわい、ときには、シマをまたがってガヤガヤ………。

これでは効率はあがりません。

それを解決するためには、談話スペースを設けると良いでしょう。情報交流をしたければ、そこで話をし、自分のデスクでは集中して仕事をする。

別室が無理ならば、パーテーションを区切るだけでも違うと思います。

こうしたできること、見えることから改善していきましょう!
  


Posted by nori910 at 11:54Comments(0)

2018年02月26日

20代教員を潰すのは「部活とモンペと職員室」



学校では20代と50代後半の病気離職者が急増しています。

50代後半の教員は、体力の衰えもあるでしょうし、社会の変化についていけなくなってきます。次の学習指導要領の改訂についていけるベテラン教員はどれだけいるでしょうか?

20代の教員が病む理由は、「部活」と「モンペ」と「職員室」と言われています。

部活指導で超過勤務を強いられていることはご存知のことと思います。

モンペはモンスターペアレンツのことです。センセイの大変さの一つに保護者対応があります。最近は無理難題、いわゆるいちゃもんを言ってくる親が多く、真面目なセンセイに限って真剣に対応し、疲弊してしまいます。

もうひとつが職員室です。意外と思われますが、職員間のストレスで病休に入るセンセイが多いです。どのセンセイも忙しくしていて、分からないことも聞けない環境が職員室に生まれます。また、職員室がしゃべり場になっていて、集中して仕事ができなくなっています。

悩みを抱えても、誰にも相談できず、次第に病んでいき、そしえ病気休暇、最終的には退職に追い込まれるのです。
  


Posted by nori910 at 21:02Comments(0)

2018年02月14日

ホウレンソウは調理が肝心



職場でよく言われる『ホウレンソウ』

ホウ・・報告
レン・・連絡
ソウ・・相談
のことですね。

これが大切なのは分かりますが、全ての事案についてホウレンソウできるかというと、そうでないものもあります。

主任で処理すること、教頭止まりにしておくこと……

【ケース1】
A小学校の校長センセイは、なんでも知っていなければ済まないタイプ

教頭センセイに全てを《ホウ》告させます。もちろん大切なこともありますが、「○○と△△が喧嘩をしました」「□□センセイが車を買い替えました」のような事まで伝わらないと、「なんで知らせないんだ!」と怒鳴ります。教頭センセイは伝え漏れてないか、いつもビクビクして疲弊しています。

【ケース2】
B小学校の校長センセイは、判断ができないタイプ

センセイ達に《ソウ》談が大事だと常に話しています。しかし、校長センセイに相談した答えは、たいがい求めている方向と違います。改善策を提案しても「そんなことやらなくていい」。新しい発想を伝えても「前例がないことはやらない」。校内のことを相談しても「教育委員会に聞いてみる」。
そして出した校長センセイの返答は、ことごとく裏目。いつの間にか、センセイ方も何もしなくなりました。

ホウレンソウが大事という前に、ホウレンソウされたら、確かな判断、そして明確な回答ができるような校長センセイでいてほしいものです。それが校長の資質です。  


Posted by nori910 at 20:08Comments(0)

2018年02月08日

学校はマクド、校長はマクドの店長になりつつある



マクドのてりやきバーガーやポテトは美味しいですよね。日本中どこのマクドに行っても同じメニューのバーガーを、同じ味で食べることができます。

今、日本中の学校がマクドと同じようになってきています?

もちろん公教育ですから、教える内容は学習指導要領で定められています。

しかし、教え方まで「このやり方で教えるべき」という流れになってきています。

どのマクドでも同じ味のハンバーガーを、同じ工程で作りなさい、と言っているのと同じです。

ご当地バーガーで有名な、佐世保バーガーや函館のラッキーピエロには、独自のバーガーを提供してはならぬ、とお達しがでるのです。

校長センセイは、自分のやりたい学校経営ができず、本部(教育委員会)からの指示に基づいて、どこのマクド(学校)でも同じシステム、同じスタッフ教育、同じ営業形態で、同じ味のバーガーを提供する店長に過ぎません。

だから、誰が店長になっても変わらないのです。
いや、本部の指示どおりに営業する店長の方が好まれるようです。

負けるなラッキーピエロ!  


Posted by nori910 at 21:56Comments(0)

2018年02月06日

学校改善すんのかい!せんのかい!



学校の働き方改革は急務です。しかし、センセイ方はその意識が低いようです。

口を開けば、
「外国語活動の時間なんて増やさなくていい」
「道徳の教科化ってどうなの?」
「コミュニティスクールなんて必要ない」
「自己目標シートなんてなんでやるの」
といった変えられないこと、法令で決まったことへの抵抗ばかり………。

それを言ったって、何も変わらないのに……。

そんな愚痴のようなことを論点にしても、改革は進みません。

学校には「去年もやったから病」が蔓延しています。今年やった取組は、来年も再来年もこれからずっとやらなければならないと思う病いです。

ある学校の年度末反省の一場面です。 
『(時間の確保ができないからって)家庭訪問はやめるべきではないです。だって、家の中を見ないとその子がどんな家庭環境か分からないからです。』

家庭環境を覗き見したいだけ? 家庭環境を知ったら、子供への手厚い援助をしますか? その前に時数はどうやって生み出すんですか?

『図書のボランティアに口出しをしてもらったらやりづらいんです。本の整理だけでいいです。』

データベース化してくれたのは図書ボラさんじゃないの? 新刊のカバー掛けもこれから自分達でやるの?

『定時退勤日があると、持ち帰りの仕事が増えるので、廃止すべきです。』

時代と逆行してません? 仕事以外にの自分の時間を有効に使うことで教師の人間味が広がるんじゃないでしょうか? そもそも計画的に仕事できませんかね?

『職員会議は意思統一のために、毎月やるべきです。』

時間はどうやって確保するんでしょうか? 職員会議を開くために、校務部会、運営委員会が増えるんですよ。

こんな旧態依然の考え方をしていたら、改革はできません。
◎徹底的にスリム化する
◎取組をまずやめてみる
◎方法を変える
などの思い切りができるか、できないか、それが改革を成功させる鍵です。

  


Posted by nori910 at 20:56Comments(0)